2016年7月17日日曜日

”無料”相談の意味


みなさん、こんにちは。

最近は税理士による無料相談が当たり前になってきました。
かなり多くの事務所でも無料相談をしてくれますが、みなさんは”無料”相談について少し考えたことはありますか?
無料と名の付くサービスというのはみなさんからすればとても便利なものだと思います。
ですが、改めて無料の意味を知らないと大きな失敗することもあるのです。

今回は私なりの”無料”相談の意味をお伝えしたいと思います。
結論から言いますと、”無料”相談では具体的な事を決めることができない可能性が高いです。

なぜかと言いますと、無料相談の多くは時間を掛けることができないからです。
無料相談の時間は基本的に30分や1時間程度だと思います。
この時間で、相談に対しての決断を出すことが難しいですし、決断を出した後のことに責任を取ることができないためです。

大手になってくると、無料相談の相手が専門家の人ではない可能性もあるため、よりその傾向があると思います。

実際に当事務所へ相談に来たAさんも無料相談を何度も利用されていた方でした。
Aさんはとある電気工事の仕事を引き受けるためには、許可が必要とのことで、何とかして許可が取れないかと無料相談に何度も足を運んでいました。

しかし、どこに行っても条件が揃わないため許可を取得するのは難しいと言われていました。

A:許可を取りたいんですけど、どうしても条件が一つクリアできないんです・・・
今来ている仕事は断るしかないのでしょうか?
私:内容を聴いていますと、ストレートとはいきませんが、許可が頂けると思いますよ
A:本当ですか!?3か所に相談しに行きました、全部無理だと言われました・・・
私:顧問税理士がいると思いますが、顧問税理士には相談しなかったのですか?
A:安くしたかったので、電話でも相談や質問ができない契約なんです・・・
私:だから、無料相談に行かれていたんですね・・・
  状況から考えますと、許可が通ると思いますので、こちらで提携している行政書士にお願いしておきますね
A:(半信半疑気味に)お願いします・・・

結果的には、Aさんは許可を取ることができました。
なぜ無料相談では取れないと言われていたかというと、Aさんの状況を十分に確認して判断するだけの時間が取れなかったためでした。

また無料相談では基本的に一般的な例の話をすることはできても、より具体的な相談になってくると本当に大丈夫なのかどうかすぐに判断するのが難しくなります。

Aさんの場合は、一般的に許可を取得する条件とは異なっていたため、無料相談では対応ができなかったと考えられます。

無料相談は大変便利なサービスですが、無料相談では解決できないものもあります。
みなさんも無料相談に行く場合は、無料相談を過信し過ぎないようにしてください。


それでは次回まで、ごきげんよう。

0 件のコメント:

コメントを投稿